HPCI戦略プログラム分野5: ユーザー支援
http://www.jicfus.jp/field5/jp/promotion/user/

素粒子・原子核・宇宙分野の研究でも、数値計算は様々な場面で使われています。現在では個人のパソコンでもかなりのことができるようになっていますが、数値計算を中心とした研究で最先端に立とうとすると、より大規模な計算機を使うことは避けられません。そこでは、CPUをどれだけ有効に使うか、どのように計算を並列化するか、といった技術が重要になってきます。ちょっとした工夫で計算が何倍も速くなるのはよくあることです。

またそれ以前に、問題に適した計算手法を使うことも重要です。これらのことは多くの場合、個々の研究者の工夫に任されていた部分が多いため、全国で何人もの研究者が同じ問題に悩んだり、ある分野では常識になっている手法が他の分野では知られていないといったことが起こっています。

こうした問題を解消し、全国の研究者がより有効に計算機を利用できるようにするため、素粒子・原子核・宇宙分野の研究者、計算機科学の研究者らからなるユーザー支援チームを組織します。分野内の情報共有、計算の並列化や最適化に関するユーザーへのアドバイスなどを行います。これをきっかけにして、場合によっては分野を超えた共同研究に発展することも期待しています。

具体的には
  • すでにお持ちの研究用数値計算プログラムの最適化、
  • これからつくろうとしているプログラムを将来の発展まで考えてどのような構造にすればよいか、またどのような手法を用いればよいか、
  • シリアルプログラムの並列化、さらにその大規模化

等の問題あるいは作業過程に関して、ユーザー支援チームメンバーが個々の支援要請に応じて検討の上、助言・提案を行います。日本の素粒子・原子核・宇宙分野の理論計算全体の発展のため、このユーザー支援では、用いるプラットフォーム、アーキテクチャにこだわらない支援を行います。つきましては、上記のような問題、作業過程についての助言・提案をご希望の方は、こちらから、ユーザー支援要請の申し込みページにいっていただきご記入の上、送信ボタンをクリックしてお申し込みください。おって、担当の支援チームメンバーが連絡いたします。随時受け付けております。質問等がありましたら、それもご遠慮なく同じページでお尋ねください。

広い範囲の研究者の間で有用な情報を共有するため、支援作業が完結しましたら、どのようなことをしたか、要請者に差し支えのない範囲で、ユーザー支援ウェブページ上で、公開をしたいと考えています。よろしくお願い申し上げます。

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2 Responses so far.

  1. これはすごく面白そうですね
    数値計算をやっているひとからすれば,現実的な問題を扱っている研究者とコネクションができるわけですから,双方にメリットのある話ですね!

  2. > Naoya Yamanaka

    必ずしも素粒子・原子核・宇宙分野に限らないようなので, 身近にお困りの人がいましたら勧めてみてください.

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